2023.10.21 03:06財津一郎さんのこと。あれほどの幼い感性、拙い技術で、よく格式ある日生劇場に出演したものです。私の初舞台は樋口一葉 原作・蜷川幸雄 演出の『にごり江』。鹿児島から上京して2年目の1984年1月の公演でした。江東区のベニサンスタジオでの初稽古はその前月。最初の出番は喧嘩のシーンです。舞台上に走り出たもの...
2022.07.04 03:58歌舞伎町 青春記 2000を超えるキャパシティの大型劇場だった新宿コマ劇場(1956年~2008年)は、昭和の時代、歌謡ショーの殿堂として多くの、特に演歌ファンに親しまれた。写真中央に縦長なのは、その新宿コマ劇場跡に建てられた新宿東宝ビルである。
2021.10.20 01:25夢か現か先日、仕事先(鹿児島)でのこと。ある女性に「『Golden Boy』に出ていらしたんですよね」と、話しかけられました。私「はい。出てましたよ」女性「拝見したんです。錦織さん(少年隊)のファンだったもので」私「ああ、それは私が出演する前ですね。私の時は(主演は)諸星君でしたから」女...
2021.05.28 10:201988-4 <遺言>帝国劇場での『テンペスト』から5年、1993年放送のNHKの大河ドラマ『琉球の風』にて、薩摩藩主島津家久(忠恒)を演じた。その際、島津家の家老として、家久の側近中の側近であった樺山久高を演じたのが若松武史さんだ。
2021.05.05 08:251988-3 <テンペスト>11月に稽古、12月に帝国劇場で幕が上がった『テンペスト』(蜷川幸雄演出)が1988年納めの仕事。『テンペスト』は、日本では江戸時代が始まったばかりの1612年初演の、シェークスピア最後の作品と言われている。プロスペロー役は津嘉山正種さん。他には、生涯に渡ってお世話になっている青...
2021.04.27 10:501988-1 <レイニーエクスプレス>千代田線の表参道駅を富士銀行の出口から駆け上がると、明治神宮の石灯籠にもたれて一服。ふぅーっと大仕事を完遂したような満足感。青年男子の喫煙率70パーセント弱、空模様よりニコチンが優先する、訳あって黒柳慎一という芸名時代のことである。人生の全ての悲しみが込み上げるような日々が続いた...
2020.05.09 05:01日本演劇の再興 結論は先日と同じですが、演劇人への風当たりが強いので、再度、思いを誌しておきます。 そもそも演劇は、反権力が表現の源泉です。例えば、ポーランドの映画監督アンジェイ・ワイダさんの『世代』(1955年)、『地下水道』(1957年)、『灰とダイヤモンド』(1958年)は、第二次世界大...