地方都市の文化の衰退

東京と、神奈川県横浜市や、埼玉県、千葉県の、近郊都市を合わせた都市圏人口は3510万人。

http://diamond.jp/articles/-/90187 (週間ダイヤモンド記事より)

鹿児島の統計は見当たらなかったが、鹿児島市を中心とする商圏は、鹿児島市の60万に、霧島市12万、薩摩川内市10万、姶良市8万などを合わせた、約90万だろう。熊本都市圏が111万人というから、大きく外れてはいないと思う。

すると、鹿児島の都市圏人口は、東京の38分の1ということになる。

東京で350人集客するイベントに、鹿児島では10人集まる計算だが、多岐にわたる広告手段や、利便性の高い交通手段を含む、東京都市圏の、広く周囲から人を呼び込む力を加味すると、多く見積もっても、鹿児島は首都圏の50分の1くらいだろう。そうすると、経験から感じる数字と合致する。

鹿児島都市圏のクラシック音楽ファンは1000人と言われている。だから、鹿児島県の宝山ホール(約1500席)と、鹿児島市民文化ホール第1ホール(1990席)で、同じ時間帯にクラシック系のコンサートが開かれると、どちらも空席が目立つ。

さらに、バレエ界最大のスターであるシルビー・ギエムさんが、鹿児島市民文化ホール(1990席)で公演を行った時でも、6割程度の入りだったから、都市部のバレエファンには驚きだろう。

首都圏と、鹿児島の集客の差が、50分の1ということは、イベント収入も50分の1である。

利益にならないから、鹿児島に、世界的な作品を呼べない。

よって、鹿児島では、世界的なアートに触れ合うことはできない。触れ合ったことがないので、知らない。知らないから、行かない。こうして、文化レベルでは、都市圏に全く太刀打ちできないようになる。そして、これを何十年と繰り返している。

この負のループを断ち切りたいと、設立したのが、"NPO法人劇場計画 かごしま"である。

まずはホームページをご覧いただきたい。

https://theatreproject-kagoshima.themedia.jp

Site Hiroyuki Tateyama

演出家 竪山博之(たてやまひろゆき)のサイトです。 舞台や、映像、ラジオ番組、コンサートを制作したり、 芸術について話したり、脚本を書いたり、俳優を育てたりしています。 Hiroyuki Tateyama, stage theater producer, organaisez le producteur de theatre.

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