時をかける少年
写真の右側には鹿児島市立美術館があり、さらに進むと鹿児島県立図書館がある。
高校時代、図書館の自習室へ遊びに寄ることがあった。勉強する振りをして、しかし実際に何をしていたのか、まるで記憶にない。寂しかったくせに他者への興味が薄かったので、何かしら空想していたんだと思う。
1937年建立、80年以上もこうして鹿児島市を睥睨する西郷銅像の前も、写真の楽しげな自転車の少年たちのように、何度も往来したはずだ。
教師に東大を勧められたり、医師への道を邁進する同級生たちとは違い、漠然とした不安と根拠のない自信が入り混じった、若者らしい心持ちだった。
あれから40年。私は運がいい。そう思うことにしている。
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