北北西に進路を取れ

 1891(明治24)年、といいますから、今から125年前のこと。後にロシア皇帝となる、ニコライ皇太子が、国賓として来日しました。その際、訪問先に選ばれた鹿児島で、明治天皇の名代として、一行を歓待したのが、島津忠義でした。

 詳細は、ホームページに譲りますが、かような鹿児島とロシアの歴史的経緯から発足したのが、薩露交流促進協議会です。

 その薩露交流促進協議会主催の、ビリチェーフスキー・ドミトリー駐日ロシア連邦公使参事官夫妻の、鹿児島来訪を歓迎するパーティーが開かれたのは8月9日のこと。会場は鹿児島市の城山観光ホテルです。

 MBC(南日本放送)のラジオ番組『椋鳩十の世界』の脚本・演出を担当しています関係で、椋鳩十さんのお孫さんで、児童文学者の久保田里香さんに、懇意にしていただいています。その久保田里花さんが、薩露交流促進協議会の主要メンバーであることから、この『歓迎の夕べ』にお招きいただいた次第です。

 大津事件があり、日露戦争があり、大東亜戦争、そして70年も北方領土問題を解決せずに迎えた現代。あちこち旅してきたのに、ロシアとは縁がないと思っていた私が、日露関係が新時代を迎えるかもしれないこのタイミングで、ドミトリー駐日ロシア連邦公使参事官とご縁ができたことは、天啓であると感じています。

 それに、何より、内向的にならざるを得ない鹿児島の日々において、外海に漕ぎ出す楽しさを思い出させてくれたことは、大きな収穫でもありました。

Site Hiroyuki Tateyama

演出家 竪山博之(たてやまひろゆき)のサイトです。 舞台や、映像、ラジオ番組、コンサートを制作したり、 芸術について話したり、脚本を書いたり、俳優を育てたりしています。 Hiroyuki Tateyama, stage theater producer, organaisez le producteur de theatre.

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